ありがとう・・またどこかで

おそらくそう遠くない時期に、約10年間お世話になった自宅の地域を離れることになる。

つまりは引っ越しだ。

この10年というのが永いのかそうでもないのかは、過ごした時間次第ではある。

そんな考え事をしながら、今日はいつも行くスーパーで買い物をしていた。

お会計を済ませ、袋詰めをしているときに、外からどこかで聞いたことのある大きな声が聞こえてきた。

ま、まさか・・・と思ったら、昔から何でか勝手に仲良くしてくる地元のおばちゃま。

いつもだと、発見されると大きな声で「先生!先生!!」と、私の患者さんでもないのにどこからともなく声を掛けてくる人。

全く無縁でもないのが、この方の古巣は北海道。

実は昔の人には名前を出せばわかるような有名なお店をやっていた方だ。

っで、その大きな話し声を聞きながら「きっと私が引っ越せば、もう話すこともなくなるだろうな・・・」と思いながら、もしも今、声を掛けられたらその事を話そうかどうか、袋詰めをしながら迷っていた。

そしてそのおばちゃまの近くを通過しようとしたら、この旦那様と目があった(旦那様も東京では誰もが知るお店の元代表)。軽く私に会釈をしてくる。

なんと、おばちゃまの大声の相手はスマホであって、誰かと通話中だった。

私には気付いていない。

きっと、私が立ち止まったら、この旦那様はいつもの様に、おばちゃまに「先生いるよ」と、身振り手振りで教えて下さる。

だから私はこの時、足を止めるべきか、そのまま通り過ぎるべきか一瞬迷った。

何故ならば、立ち話をしてしまったら・・・・きっと。

咄嗟の判断で、臆病者で小心者の私は通り過ぎる選択肢を選んだ。

おばちゃまを背にし、全く気が付いていない。そして尚も電話での大きな声が聞こえてくる。

「ん?何?それでいくら払えばいいの?・・うん・・うん・・・聞こえない!何十何万?ん?・・25万ね。そしたら明日、7,525万円振り込めばいいのね?まぁそんなくらい幾らでもあるけど、そういえばアンタ名前なんていうの?」って、一瞬過ぎ去る私の膝がカクッとなったけど、傍から聞いたら振り込め詐欺じゃん。

ま、旦那様がいらっしゃる横ですから、大丈夫なんでしょうけども。

相変わらずだなぁ~。規格外。

そうでなくちゃ、逆に心配になって「コラァ!ボケて振り込み詐欺に引っかからない様に!」と、横から話しかけてしまったかも知れない。

後で考えたら、もしかしたら旦那様は声を掛けずに過ぎ去る私に、いつもと違う何かを感じておられていたり。。。

目の病気、高血圧、眩暈、高コレストロール、左膝の水、娘さんのイタリヤの洋服店、お孫さんの進学、よく財布をどこかに置き忘れてくる癖、さっさと北海道に帰りなさいという口癖。ぜ~んぶおばちゃまらしかった。

それではお元気で。

きっとまた・・・・・・。

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