「時代はいつもマイノリティーが動かす」とはよく言ったもので、多数派の流れは必ずどこかで尽きるものです。
もしかしたら、尽きることではなくて、均衡作用にある「原点回帰」という表現の方が正しいのかも知れませんが。
という意味では、やはり革命を起こす人間は、いつの時代も最初はダサく感じられ、批判をされ、時には攻撃をされてしまう傾向にあるものです。
っで、今回はせっかくキース・ジャレットをご紹介したのならば、せっかくですので、私が思うJAZZ界で革命的なピアニストを載せておこうと思います。
その名も「セロニアス・モンク」です。
最初は私の誤解で「ムンク」と呼んでいたのですがモンクみたいです。
キース・ジャレットとはある部分で対極的な方向性で「JAZZらしさ」という意味でのカッコよさがあります。
まず、彼は時代背景もあるのでしょうが(1917年生まれ1982年没)、ピアノを幼少期に少し習って、あとは独学なんですよね。そういう意味では、音学的な常識なんて通用もせず、自由に彼が表現したいピアノの音を鳴らしていたという「芸術の原点」がみられるアーティスト。
先にも述べた様に、時代背景的な部分もありますから、以後、こういったアーティストは生まれにくいかな?とも思うんです。
具体的に挙げれば、通常の楽譜にはない「変な音」を入れていたりする演奏。
賛否は色々ありますが、回り回って「いいかも」というところにたどり着きます。
音って絵画の様に、静止から想像する要素が薄くて、曲全体の時間的な要素から生まれる変化を楽しむものだと思うんです。
その「変化」の要素を無制限に持ったピアニスト、いやアーティストこそがセロニアス・モンクです。
音楽は、決して金持ちが志すものでもなくて、学問として知っている人が偉いのではなくて、純粋に表現を楽しめる人こそが音学から解き放たれた自由を持った人だと思うんですよね。
もしかした、音学家に笑われ、批判される様な人こそ、革命家なのかも知れませんよ。