勝ったとて
- 2020.06.01
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ここのところ、新型コロナのウィルスについての報道番組の結びで「人類はこれまでも様々な危機に打ち勝ってきました。今回の新型コロナウィルスにおいても必ずや・・・」というキャスターの表現を耳にすることが多いのですが、私はいつもこういった類の表現方法がしっくりこないんですよね。
2~3秒考えて「まぁいいか・・」となる。
皆さんはこういう意見を聞いて「そうですよ!打ち勝ちましょう!」って思います?
私がおかしいのかな?
そもそも、勝つか負けるかって大前提、自分と敵対するものとの比較ですよね?
っで、根本的にウィルスは共存することがゴールであって、抹殺することがゴールではありませんけどね。
共存は勝ちなの?負けなの?
要するにどこで均衡状態を作り出すかだけの話。
そりゃまぁ、中にはウィルスなんて消えてなくなれば良いという意見もありますけども、「いつからいつまでの時限枠で物事を捉えているのか」でしかありませんし、おそらく特にコロナ種のウィルスは永遠と新型を作り続けます(基本SARSやMARSの時期を見れば7~8年に一度)。
新型が出来上がるたびに、この勝ちか負けかの戦いを繰り返すわけですか?
新型の遺伝子変異の修正がもしもこの世の中になかったとしたら、一生我々はミジンコ以下の生物でしかなかったわけです。
進化は勝ちなの?負けなの?
ウィルス=敵であって悪者だという条件反射なのかも知れませんが、例えば今回のCOVIT-19では、風邪によっても免疫力を獲得し、新型コロナに感染しずらくなるという話もあります。また、根強くBCGによって獲得した抗体が何かしらの形で作用しているのではないか?という説も。
っでね、結局のところ、普段我々の身体内部を多彩に免疫機能を高めてくれているのも、ここで敵とみなしている雑菌やウィルスなんですよね。
極論、一定数これらが存在しなければ、土すら触るだけで死んでしまう生き物になってしまうのです。
最新の研究では、ヘルペスウィルスを意図的に体内へ投与して、ガンを縮小させることに成功しているという研究もありますよね。将来的に、仮にヘルペスウィルスがガン治療で活躍をし、多くの人々が救われるとしたならば、これって敵なんですかね?
常に生態系は絶妙なバランスを取りながら、生と死を繰り返しているものなんです。
自然の生態系の一部として。
だから打ち勝つという事ではないと思うんですよね。
ちなみに、1967年にアメリカがアポロ計画で人類初の月面歩行を成功させました。確かに記念すべきことではあるのですが、私はこの月面に旗を立てる行為そのものも「恥ずかしい」と思うんです。
だって、宇宙にはそんなに苦労しなくても、一瞬で月と行き来できる技術がある生命体がいるかも知れないじゃないですか?
そういう連中からしたら、ご苦労なことにしか見えません。
まだ月レベルならいいですけども、これをもしも違う惑星でやったとして、我々よりも技術力が進んだ生命体が、旗=占領を意味するものと認識したら、一発で地球は破壊対象になりかねないでしょう。